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ラ レーヌ ヴィクトリア [アンティーク]

花束を持ち歩く時、花びらを上にして持ちますか?それとも下にして持ちますか?

「花びらを下にして持つ」が正解です

落とし差しのように真下にするのではなく俯き加減で少し斜めにするのがベスト

初めて花束をプレゼントしてもらった時とてもうれしくて、

顔に近付けるように大事に抱えて持ち歩いていました

そんな僕に彼女は「花は下に向けるんだよ」と教えてくれました

切り口に水を沁み込ませた紙が巻かれてあって、

花を上に持ってしまうとお水が届かないからです

自分の知らなかったことを教えてくれた彼女がとても眩しく、

年下でしたがまるで出来の良いお姉さんのようでした

queen_victoria1842.jpg

こちらはヴィクトリア女王のポートレイト

1842年の作品でイギリスのロイヤルコレクションになっています
(商業目的以外でのみ利用を許可しているサイトから画像をお借りしました)

女王が手にしている花は「ラ レーヌ ヴィクトリア」

1838年の戴冠式のためにフランスより贈られた薔薇の花です

花びらを下にしてうつむきかげんに持っていますが、

水を通すのとは別の理由がこの絵には隠されています

1867年、初のモダン・ローズである「ラ フランス」(梨ではありません)が誕生すると、

それ以前(19世紀半ばで既に3千種超!)の品種は全て、

「オールド・ローズ」と称されるようになりました

オールド・ローズは花びらの枚数が多く(約100枚)、

モダン・ローズよりもぽってりとしていて重たいという特徴があります

手にした薔薇の花がうつむきかげんに下を向いて描かれているのはそのためで、

肖像画の中に描かれた薔薇は服装や髪形とともに年代を判別するヒントにもなるのです

ラ レーヌ ヴィクトリア

レーヌ(Reine)とは女王のこと

女王の名に相応しい気高く美しい薔薇の花を、

プラントハンターが活躍したヴィクトリア朝時代を再現した自分専用の温室で咲かせたい

僕の夢のひとつです
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