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1913 [アンティーク]

前回のブログで書きました“こだわり”を表現したいあるもの

“イギリスではメジャーだけどほとんどの日本人男性は身に着けないもの”

“和製英語の誤った名称で知られているもの”

“一応女性用もあるもの”

答えはこちら

カフリンクスです

_IGP6124

イギリス(チェスター)、1913年

紳士であるなら会社員でも当然のごとくカフリンクスを身に着けるイギリス

対して日本では実際に着けている方を見かけることはあまり多くはありません

先日東京を訪れましたがメンズのおしゃれ小物を扱うようなお店でも同様でした

また日本では正式名であるcufflinksではなくカフスもしくはカフスボタンと呼ばれています

カフスとは単に「袖口」のことですし、カフスボタンは和製英語なのでもちろん通じません

装着の種類はいくつかあるのですがcuff(袖口)をlkink(結びつける)ものなのですから、

あらかじめ袖口外側のボタン穴にT字状のバッキング(袖の内側に来る部分)を倒して通し、

腕を通したら内側のボタン穴に差し込み再び起こしてT字状にして装着する、

cufflinks.jpg

現代品で一般的な(上の写真のような)スウィヴル式ではなく、

イギリスアンティークを扱うものとしてここはチェーン式にこだわりたいです

_IGP6130

チェーン式がカフリンクスで最も古い装着方法でイギリスのアンティークはほとんどがこのタイプ

一人で着けるのは結構な手間がかかるのですが、

いにしえの人たちはそのようなことを気にしませんでした

なぜなら着けてくれる人(使用人)がいてくれるから(ダウントン・アビーの世界ですね)

心から優しい奥さんがいる方でしたら現代でも着けてもらっているかもしれません

たとえ一人でも誇りをもって着ければ良いのです

それこそが“おしゃれ”ではないでしょうか

そして僕が選ぶのは現代品ではなくもちろんアンティークのもの

外し技、遊び心といえば聞こえはいいですが子供じみたものは着けたくありません

やはり大人は大人に相応しいものを身に着けるべきです

現代品は名の通ったブランドも残念ながらチープな物が多く、また同じものがたくさんあります

それに対して一点もののアンティークはひとつひとつが違い、それぞれに個性があります

こだわりは他にもフェイスとバッキングが同じデザイン(ダブルフェイス)であること

外側だけでなく内側が見えた時もエレガントだから

ゴールドフィルド(金張り)やヴェルメイユではなく無垢の金であることなどです

ちなみに上記両者はどちらもベースの金属に金を高温高圧で圧着させたもので

使われている金の重量が製品重量の1/20以上であるということも同じなのですが、

金張りはメタルベースであるのに対しヴェルメイユはベースに銀が使われている点が異なります

真鍮などのアロイ(合金)はデザインさえ気にいればOKですが、

金は張られたものではなく無垢のものを選びます

僕がカフリンクスを着けるようになったのは師の薫陶のたまもの

これからも内面を外見から感じていただけるように、

こだわりをもった“おしゃれな人”をめざします

_IGP6120


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