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とある二十歳の [monologue]

若輩者が大好きだった子と夢や未来について話をしていました

「僕は将来、ダンディなおじさまになるよ」

彼女はこう答えました

「それじゃ私は素敵なマダムになるわ」

「あっでも(マダムは既婚者なので)結婚しなきゃなれないね」

彼は間髪入れずに言いました

「じゃあ(僕と)結婚しようよ!」

「・・・・・・・」

ちょっと(かなり?)気まずい沈黙が流れ、

彼は何とか笑ってごまかし他の話題に切り替えました

その若輩者の彼は・・・

恥ずかしながら二十歳の頃の僕です

こう書くと凄く軽かったみたいですが全然そんなことはなく、

ただ本当に好きだったから何とかその子の気をひきたかったんだと思います

飄飄として軽い人間だったらどんなに気が楽だったか・・・

それにしても若かったとはいえよくもこのような、

本気か冗談か分からないようなスリリングなセリフを吐いたものです

大人になった今、とてもそんなこと言えないというか思いもしない・・・

ダンディなおじさま

でも“何をもってダンディとするか”そこまでは考えてなかったです

ただ、若さゆえの思いあがりだけどおじさんにはなりたくなかった

洗練されて落ち着いた佇まい

お洒落で身をかため、立ち居振る舞いはとにかく優美

現実的にはそんなおじさまはどこにもいませんでした

真似をしたくなるような大人がいなかったからこそ自分がそうなりたかったんです

今の自分は・・・どうでしょう?

全然まだまだです

「粋」という言葉が日本では日常的には用いられないように、

発祥の地であるイギリスにおいてダンディはあまり使わない言葉

揶揄やちょっと皮肉が込められていて素直に喜ばれるようなほめ言葉ではありません

でもなかなか言葉の響きも良くて格好良いと思います

21世紀の今、ダンディとは各々の心にある自分の理想像だと僕は解釈しています

自分が理想を体現し、自分以外の誰かもそのことを認めてくれる

体現した時にはおじさまではなくおじいさまになっているかもしれないけど

諦めずこれからも追い求めていきたいです

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