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FUJICを [monologue]

ご存知ですか?

日本で初めて開発された(1956年)コンピューターのことで、

現在は上野の国立科学博物館で常設展示されています

博物館で初めて見た時“FUJIC”の名前からてっきり富士通が作ったものと思ったのですが、

説明を読むと実は富士フィルムで作られたとあって驚いた記憶があります

どうして富士フィルムが?と思いましたが説明を読んで納得しました

実は写真用レンズの設計には高度で複雑な計算が大量に必要になります

コンピューターの無かった時代歯車で動く機械式計算機と人海戦術で計算をしていたのですが、

高級なレンズになると計算だけで数か月かかることもあり、

この計算を自動化できないだろうかというところから開発が始まったのです

当然会社の総力を挙げて・・・となるところですがFUJICの凄いところは、

実は一人の社員の方がほぼ独力で作り上げたものだということです

当時日本にコンピューターは輸入されたものさえ一台もなく、

数少ない論文や雑誌記事を集めて独自に研究を重ね、

通常業務(レンズ設計)の合間や休日を利用して開発を続けていたのです

時代が違うといえばそれまでですがとても夢のあるお話しだと思いませんか?

やがて開発者の方は富士フィルムを離れNECに転職し、定年退職後は大学の教授となりました

当時を振り返る晩年のインタビューでなぜか「ご趣味は?」と質問され、

「日本式ローマ字運動」と答えたのですがこれは何かというと、

「日本の子どもたちは漢字を覚えることにものすごい労力を割いているため時間をムダにしており、
習ったとおりに書かねばならないため創造力が養われない」

という持論から日本語を漢字ではなくローマ字で表記しようといういう運動に携わっているそうです

生涯人間の創造性を信じ、深く追求していた方だったのですね

でも僕は思うんです

覚えるためにとだけ考えたらたしかにすごい労力だと思います

でもこの漢字はどうしてこのように作られたのだろうと考えるきっかけを大人が与えるような、

そういう教育ができれば漢字こそ創造力を養わせるものになると思うんです

漢語辞典を開いてみるだけでもとっても面白いです

趣味とまではいきませんが高校時代に手にした漢語辞書を社会人になっても手放さず

今でも時々開いて知らなかった由来を調べようとするのは知るということが楽しいからです

形あるものを文字で表すのって創造力がなければできないこと

不器用ですが僕もなにかを創造してみたい

遅いとか早いとかはきっとないはず

そんなことを考えてしまってはそもそも創造などできないのですから

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