エスプレッソの思い出 [アンティーク]
学生時代の僕はブラックの珈琲が全く飲めなかった
社会人になってもそれは全然変わらなくて、
ミルクも砂糖もいらなくなるのには3年くらいかかった気がする
学生の頃一緒にいた人は大の珈琲好きで、ブラックしか飲まなかった
まだ一緒になる前だったかな?初めて二人で行ったカフェでお茶をしたのだけど、
珈琲だけでもすごいたくさんの種類があって僕はとても焦った
珈琲好きな彼女になんとか追いつきたくて、他のものを飲む気にはなれなかった
でも飲み慣れていない僕は何にすればいいのかが全然分からなくて、
無難にブレンドを頼めばよかったものを、何を思ったのかエスプレッソを注文してしまった
理由は言葉の響きが好きだったから
ブラック珈琲が飲めないのにエスプレッソを頼んだ僕をみて、
ちょっとびっくりしながも彼女はいたずらっぽく笑っていた
初めて飲んだエスプレッソはそれはそれは苦い大人の味で、
小さなデミタスカップで飲む理由も心から理解することができた
水を飲みながら頑張ってかなり無理をして一杯を飲みほした
カフェでどんな話をしたのかはもう覚えていないけど、
エスプレッソの苦みといたずらっぽく笑う彼女の笑顔だけは覚えている
その恋もやがてエスプレッソのように苦く終わった
そのせいなのかな?
ブラックの珈琲しか飲めなくなった僕だけど、
エスプレッソだけは今でも苦手
ロイヤルドルトンのデミタスカップ&ソーサー
イギリス、1894~1895年
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