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個体と全体 [岡本太郎さんの言葉]

さまざまの条件のなかで、それぞれ彩りは違うけれど、人間はみんな孤独なんだ。
そして、何かの折に、孤独だなあ、と言いようのない寂しさを噛みしめる。
なぜ寂しいんだろうか。
人間はみんな孤りで生まれてきたんだし、結局は孤りで死んで行くしかない。
それが常態であるならば、寂しいはずなんかないのに。
ぼくは、それは人間はひとりだけでは全体になりえないからだと思う。
個体は完結しているように見える。
だが実はそうではないんだ。

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