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ライカのカタログ [アンティーク]

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今から77年前の1935年、アールデコの時代のものです

ライカはメンテナンスをきちんとすれば何代にもわたって使い続けることができるので、

現代でもカタログに掲載されている機種を手に入れるのはそれほど難しくはありません

銀座や新宿等の中古カメラ店を回ればお気に入りを見つけることが可能でしょう

でも戦前のライカのカタログを手に入れるのは相当困難だと思います

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こちらを見つけたのは全くの偶然でした

想像したことさえなかったので発見した時はうれしさ以上にとても信じられない思いでした

僕にとってはライカ本体と同じくらい貴重で価値のある存在です

興味の無い人にとっては“ただの古い紙”かもしれません

でもただの紙ではないんです

かつて「ライカ一台、家一軒」と言われカメラが超高額品だった時代の証であり、

憧れのまなざしでカタログをながめていた人の思いが伝わってくる特別な紙なのです

燃えずに捨てられずに77年も残ってくれていたのは本当に奇跡です

たとえ99%の人に価値の無い存在の物であったとしても

大切に残したいと思ってくれる人が1%でもいてくれたらこれからも伝え続けることができる

いつか未来のどこかで僕と同じ思いでいてくれる人の元へきっと届く

そう信じて、その日がくるまでは僕が大切に守っていきます

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人間に置き換えれば [monologue]

お洒落のモチベーションを落とすことのない存在でい続ける為に努力が必要だと思う

相手に一方的に求めるのではなく“お互いに”ね

誰かが一緒に居てくれるというのは当たり前のことではないのだから

日々の仕事や生活に追われて余裕が無い時だってあるあるかもしれない

でもそんな時こそお洒落が必要

あなたのパートナーが

男性なら格好良く

女性なら綺麗に(あるいはかわいく)

あなたの前でお洒落をしてくれたら照れずにこう言いましょう

「お洒落してくれてありがとう」


コルセットとヴィネグレット [アンティーク]

58cm

1863年に皇太子妃(プリンセスオブウェールズ)となって早39年。57歳で戴冠式(1902年)を迎えた時のアレクサンドラ妃のウェストのサイズです。57歳ですが王妃様はどう見ても30代にしか見えなかったそうです。店主もロンドンのナショナルポートレイトギャラリーでコンピューターライブラリーに納められた数多くのアレクサンドラ妃の写真(写真に写された初のイギリス王妃となりました)を見せていただきましたが晩年に至るまで驚くほど若々しく、人は美しく老いることができるのだなと確信することができました。

アレクサンドラ妃の夫君であるエドワード7世は旅好き派手好き女性好きという良く言えば自由奔放な粋人ですが父であるアルバート公のような佳き夫とはお世辞にも言えない人でした。母であるヴィクトリア女王からも「愚かな息子」呼ばわりされる始末。数多くの愛人を抱えたエドワード7世との結婚生活はヴィクトリア女王夫妻のように理想的とはいきませんでしたがそれでも二人の間には6人の子どもに恵まれました。女性の扱いに慣れていたからかもしれませんがエドワード7世はアレクサンドラ妃には礼儀正しく、冷たく当たるような真似はしませんでした。浮気者であっても紳士だったのです。

同時代に生きたエリザベート(オーストリア皇后)と並び美貌の誉れ高いアレクサンドラ妃。身体を動かすことが好きで乗馬やクロケットを楽しむなど活発な女性でした。後年は病気で足を悪くしてしまうのですが美しくあり続ける為の努力を怠ることはありませんでした。子どもの頃に父親から教わった独自の体操を続けることは美しい体型を維持するのにとても役に立ったそうです。

50代後半においてもくびれのある細いウェストを維持できた理由は体操と共にもうひとつあります。そう、ウェストをギュッと絞るあのコルセットの習慣です。特にドレスのシルエットが流行によって目まぐるしく変わる19世紀においてコルセットは時々の流行に合った理想的なラインを作り出すための必須アイテムでした。起源はよく分かっていませんが16世紀から本格的に使われ出し、革命から第一帝政終焉までの一時期のフランス(とその影響下にあった地域)を除いてコルセットはほぼ必須の存在だったのです。

補正効果は実際にありました。ただウェストを細くするだけでなく例えば1900年代初頭にはバストは限りなく前に、ヒップは限りなく後ろにというラインのドレスが流行るとそれに対応したコルセットを装着することによって横から見ると“S”の字の様になるという自然の状態では考えられないような身体のラインを作ることもできました。

誰もが一度は映画などでお姫様が御付きの者にコルセットを締めあげさせるシーンを見たことがあると思います。でも意外に思われるかもしれませんが実はコルセットは自分ひとりで装着することができるように作られています。それでも誰かに締め付けてもらった方が(特に背中)はるかに手間がかからないので身分の高い女性であれば着けてくれる人に困ることはありませんでした。ただお手伝いする方は大変でした。コルセットは締め上げる方にとっても非常に重労働な仕事だったのです。

当時の女性たちにとって着け慣れた存在だったコルセットですがもちろんリスクもありました。肋骨が折れたり酷い時には内臓の位置がずれてしまうことまでありました。それでも前述したような一時期のフランスを除いて19世紀はあらゆることに対して女性は女性らしくということを強く求められた時代で(人前で時計を見たり眼鏡をかけることもはしたないこととされていました)、また女性の着る服装は夫である男性の財力や社会的地位を示すことにもなったのでどんなに大変でも自らコルセットを捨て去ることはできなかったのです。

さてヴィネグレットについてです。女性がちょっとしたお出かけの時に自分で使うタイプのものは正直実情があまり美しい話ではないので・・・ここでは省かせていただき、上流階級の男性が使っていたものに限ってお話させていただきます。

女性が夜会の時など締め上げられたコルセットの苦しさと灯りの熱気や薄い酸素(たくさんの蝋燭により二酸化炭素が大量発生!)に耐えきれず気を失ってしまう女性も珍しくありませんでした。そこで紳士の登場です。窮地に陥った女性を救うためにこっそりしまっておいたヴィネグレットを直ぐに取り出します。ヴィネグレットというのは“気つけ薬”を入れた携帯ケースのことです。薬と書きましたが錠剤ではありません。酢酸や強い香料などを綿などに予め沁み込ませておき、いざという時に蓋を開け倒れた女性のはなに当てて正気を取り戻すために使ったのです。

本人の意図することなく倒れてしまう女性もいましたが、中には気を失う振りをして自ら倒れる女性もいました。女性は守るべき存在、可憐でかよわく儚げであるのが佳いとされていた時代であったからです。意中の男性の気を引くためにわざとかよわい素振りを見せる演技派さんです。恋の切っ掛けにもなったことでしょう。

恋を演出する小道具はいつの時代もお洒落でなければなりません。気が付いた女性の目には必然的にヴィネグレットが映ります。筒状の物、小さなブック型、小箱をデザインした物、二種類の気つけ薬を入れられるよう工夫した物など形やデザインは様々ですが紳士の持つヴィネグレットはどれも皆美しい装飾が施され、無粋な実用本位とは全く無縁の豪奢ものになっています。ただ女性を助ければいいのではなく、その場にいる誰からも紳士としての美意識や財力を認められるようなものでなくてはいけなかったからです。ヴィネグレットは一部の上流階級のみが持つことのできたものなので残るものは必然的に数が少なく手に入れにくいものになっています。現代では実際に使う機会はまずありませんがもしあなたがヴィネグレットを手に入れたなら、そっと蓋をあけて近づけてみてください。歴史の残り香をきっと感じていただけることでしょう。

ベネトンの広告 [monologue]

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著作権を考えたらこの画像も掲載するべきではないのですが・・・

言葉で説明しても分かりにくいと思うので載せてみました

鮮明な画像のものが見つからなかったのですがイメージは伝わるでしょうか?

これは1992年頃のベネトンの広告です

説明は何もなく例によって“UNITED COLORS OF BENETTON”と書かれているだけです

学生の頃この写真を見て最初僕は子どもが遊んでいるのだと思っていました

でも・・・違ったんですね

遊んでいるのではなく児童労働として働かされている現場だったんです

撮られた場所は確かどこか南米の国だったと記憶しています

恥ずかしながら世界には児童労働というものがあるのをこの時初めて知りました

煉瓦工場で煉瓦を素手で運び積み上げる子どもたち

よく見ると女の子も写っています

ただ心を痛めるだけで手を差し伸べるようなことは何もしていないから、

語る資格なんて無いかもしれないけど・・・

虐待とか児童労働とか不幸な子どもがいるというのが問答無用で本当に嫌だ

食べるもの、着るもの、使うもの

安く安くと何に対しても安価な物を求める世の中だけど

児童労働によって安価を支えているのだとしたら

何と罪深い暮らしをしているのだろう

もちろん児童労働が安価の全ての要因だとは思わないけど、

その品物に児童労働が関わっているかどうかは実際のところは分からないから、

国は企業に製品が児童労働とは無縁のものであると証明する義務を負わせるべきだと思う

不正をする可能性もあるけれど

(例えばチョコレートの原料となるカカオ。
違法な児童労働がないよう管理されたフェアトレード認定のカカオ農場においても,
実際は過酷な児童労働が行われていたという事例もあります)

それが発覚した時は販売停止できるくらいの強い規制をするべき

児童労働が関わったものは一切買わない

この問題を解決するために他の選択など考えられないくらい当たり前の世界になってほしい


ジャーニーとは [monologue]

長旅のこと

僕的には帰りを決めない旅のこと

旅にはいつも日にちと目的地があるけれど

いつかあての無い旅がしたい

ちょっとだけセンチメンタルな旅を


ムーンストーンのお話 [アンティーク]

*昨日の続きです

「ムーンストーンは何でできているの?」その答えについてです。「長石」を御存知ですか?「長芋のようにいつも細長い状態で採れる石」ではもちろんありません。私たちが住んでいる地球の表面は「地殻」と呼ばれ、地殻は各種の岩石で成り立っています。この「地殻の岩石」を構成する鉱物を「造岩鉱物」と言い、長石はその中で最も存在量の多い鉱物です。

ただし長石とはそれ単体を指す言葉ではありません。「〇〇長石」といった各種長石グループの総称で、長石類の中でも特に美しいものだけが宝石として区別されます(月長石:ムーンストーン、日長石:サンストーン)。地殻に普遍的と言えるくらい多く含まれる長石ですが、宝石として輝けるものはほんの一握りだけなのです。

昨日後述しますと書きました「シラー効果(ドイツ語で煌めきを表すSchillerが語源です)」はムーンストーンが長石の仲間であることから発揮される特殊な光の効果です。ムーンストーンはカリウムを多く含む正長石の層とナトリウムを多く含む曹長石の層が交互に重なり合った層状構造になっています(お菓子のミルフィーユをイメージするとよく分かるかと思います)。

1 ムーンストーンに光が入る

2 入った光は性質の異なるものが相互に重なる層構造によって干渉を受ける

3 干渉による光の散乱が起こりムーンストーンの表面下にふわりとした青白い光が浮かび上がる

これがシラー効果の基本です。曹長石の層が薄いと青い光が強く、逆に層が厚いと白い色が強くなります。ムーンストーンの中でも特に青いシラーが強く綺麗に現れる石はブルームーンストーンと呼ばれ希少価値があります(主にスリランカ産)。ただしシラー効果は原石そのままでは見ることが出来ません。きちんとカットを施して他の宝石同様研磨する必要があります。原理を知ることのできなかった古の人はシラーの現れるムーンストーンに美しさと共に不思議な力を感じていたのでしょうね。

ところで話は全然変わるのですが筆者はふと考えました。「月にムーンストーンはあるのかな?」

そこで調べてみました。結論から言うと(まだ見つかったという話は聞いていませんが)あると思って間違いないでしょう。何故か?月の地殻にも地球同様長石が高い比率で存在しているからです。ムーンストーンも長石のグループなのですからきっと発見されるはずです。いつの日か未来の地球では月から採られたムーンストーンでジュエリーが作られていることでしょう。できるなら僕が生きている間に実現してほしいものです。

現在手に入れることのできるアンティークのムーンストーンはヴィクトリア朝後期以降のものが多いです。店主が出品しておりますネックレスは次代のエドワーディアンの頃のもので、カボッションカットされたムーンストーンの周りを銀の(金の場合もありますがムーンストーンと相性が良いのはやはり銀です)フレームワークで一つずつ囲み、それをつないでネックレスにするというこの時代の特徴を見ることができます。連なるムーンストーンの間に小さなアメジストを配した作品や、デコルテに沿ったラインのフレーム間にもうひとつドロップした縦のラインにムーンストーンを配した作品もありました。最初から最後までムーンストーンが連ならず途中から普通の金のチェーンになっている長さの短いものも見たことがあります。ひとつひとつがオリジナルの1点もの。時代的特徴に共通性はあっても似たり寄ったりというような安っぽさは無い。アンティークならではです。店主はムーンストーンそのものの美しさを感じさせてくれるシンプルなラインで、余計なものはついておらず最初から最後までムーンストーンが連なっている作品を求めていました。同じ思いを抱いてくれる方に歴史を受け継いでいただけたなら・・・とってもうれしいです。

夢石(ムーンストーン) [アンティーク]

手にした者に夜の美しいビジョン(夢)を見せてくれる夢石

古代インドでムーンストーンはそう信じられていました。売買の時は必ず聖なる色とされた黄色の布で包むのが習わしだったのです。アラブ世界では子宝をもたらす石とされ、古代ローマでは月の満ち欠けに従って大きさが変わっていくと信じられていました。洋の東西を問わず単に美しいだけでない不思議な力を持つ石として大切にされてきたのです。

大きさが変わるなんていくら何でも・・・と思うかも知れませんが当時は僅かな灯火を別にすれば夜の明かりは月明かりだけです。月の満ち欠けによって降りそそぐ月光の明るさが変われば光を受けて現れる「シラー効果」(後述します)も見え方が変わってきます。暗い夜の世界では石の輪郭そのものは目立たなかったことでしょうから、おそらくシラー効果の変化を見て「石の大きさが月の満ち欠けのよって変わる」ととらえたのでしょう。

時代は下って16世紀。さすがに宝石の大きさそのものが変わると考えられることはなくなりましたが月の満ち欠けによってムーンストーンの乳白色が濃くなったり薄くなったりすると記載された文献が残っています。そして同時代のイングランド国王エドワード6世はとても不思議な伝説的ムーンストーンを所有していました。エドワード6世のムーンストーンには銀色の炎のような光が見られ、その炎は月の満ち欠けによって大きさと輝きが変わるだけでなく、石の表面を移動してやがて裏側へと廻り月が地球の周りを公転するように石の周りを一周したのです。これは1571年にフランスで出版された「月の秘密」という本に書かれたお話で、少年王エドワード6世が崩御されたのが1553年です。お話の真偽のほどは今となっては分かりませんが、現存していないからといって単なる伝説・作り話と決めつけることはできません。21世紀の現代の目で見てもムーンストーンにはそれほどまでに不思議な力と魅力を感じさせてくれるのです。

ところで先ほどからずっと“ムーンストーン”と呼んでいますが実はそう呼ばれ出したのは17世紀に入ってからと、比較的新しい言葉なのです。それ以前の古い言い方では“セレニテス”と呼ばれていました。ギリシャ語で月と月の女神を表すセレーネが語源です。セレニテスも美しい響きですがムーンストーンの方がより月そのものがストレートに感じられて素敵だと思いませんか?

かつてムーンストーンは月の光をその身に宿した石、あるいは月の光が結晶化して出来た石であると考えられていました。科学が発達した現代においてはそうでないということが証明されていますが、まるで月の光のように輝くムーンストーンを手にしてながめていると科学で証明された事実よりも神話や伝説の方が真実であるような気がしてなりません。数ある宝石の中で月の名を冠するただひとつの宝石、それがムーンストーン。

月の光で作られていないのならムーンストーンは何でできているの?後述すると言っていたシラー効果って?・・・この続きはまた明日書かせていただきますのでどうかお楽しみに!

いつものペースに [monologue]

しばらくお休みしておりましたブログですが今日から復活します

また毎日いろいろと書きたいと思っていますのでどうかよろしくお願いします



猫さんとイルカとの出会い

You Tubeで見つけた動画ですがなかなか見ることの出来ない光景だと思います

飼い主さんと撮影場所まで一緒に行けたところもすごいです

自分のテリトリーを離れたがらない生きものなので現実的には難しいかもしれませんが、

寅さんみたいなトランク片手に猫さんと旅が出来たらどんなに素晴らしいことでしょう!

子どもの頃 [monologue]

死がとても怖かった

大人になった今ももちろん怖いけど

子どもの頃の「死の恐怖」は今とは違って死ぬことそのものよりも、

死んだ後に自分はどうなるのだろう?

それが分からない

だから怖い、というものだった

寝付きが悪いのは今も変わらないけど、

目を閉じても目を開けても真っ暗な闇の中にいると

そのことをつい考えてしまうから夜寝る時の暗闇が嫌だった

・・・

ちょっと変わった子どもで・・・

吸血鬼が実在すると本気で信じていました

ニンニクが苦手だと本に書いてあるのを読み、

親に頼んで部屋のドアにニンニクを吊るしてもらったこともあります

そんな闇を怖れる子供も大人になると寝る時の明かりを怖れるようになりました

少しでも明かるいともうダメ

完全な真っ暗闇じゃないと眠れないんです

大人になるというのは変わるということなのかな?

好む好まざるを別にしてきっとこれからもいろんなことが変わり続けるのだと思う

でもどうせ変わるのなら良く変わっていきたい

命終わるその時まで

より良い自分へと変わり続けたい


まずはこちらをご覧ください [monologue]

現存する唯一のアメリカ(資本)の時計メーカーTIMEXのCMです





自分で言うのも何ですが遅刻というものに無縁な人間です

相手を待たせてしまうのが申し訳ないのと、

時間にルーズな人と思われたくないからです

「時間にルーズなの?」

学生の頃、初デートに遅刻した僕への彼女の最初の一言

ストレートにそう言われたことがとてもショックで、

結局許してくれて初デートもとても楽しかったのですが

二度と遅刻はしないと固く誓った出来ごとでした

それなのに今日、何とか間に合いましたが不覚にも遅刻しそうになりました

昨日から始まったことで普段の自分のペースが乱れたからかもしれません

明日はちゃんと修正しなきゃです

寸前とか手前でも、遅刻は嫌だから・・・

横顔 [アンティーク]

「憂いのある横顔がいい」

ある写真家が後に妻となる女性に言った言葉です

仕事中に突然そんなことを言われてとても驚いたそうですが、

やがてその彼と結婚することになるのですから人と人との縁というのは不思議なものです

でもできることなら・・・

向い合っている時の顔はもちろん横顔が目に映る時も

憂いを帯びた顔よりもうれしい顔、優しい顔が見たい

人はその願いを託し、憂いの無い優しい微笑みのカメオを作ってきたのだと思います

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*実は来週の木曜か金曜辺りまで私事なのですがいくつかクリアしなければならないことがあるんです。何とか都合をつけてブログの更新をしていこうと思っていますが、いつも読ませていただいている皆様のブログにお伺いするのが少し遅くなるかもしれません。どうか御理解のほどをよろしくお願いいたします。

作者より

今日は [monologue]

ちょっと元気の出ない一日

元気のもとは何だろう?

一に旅

二に美味しい料理

そして三には・・・

好きな音楽を聴くことかな?

“土曜日”は気持ちを切り替えるのにちょうど良い日

明日は月曜日だけど気分は土曜日で

僕もあなたも

素敵な良い一日となりますように


ウィットビー ジェットのお話(昨日の続きです) [アンティーク]

ジェットに対する熱い思いを今日も語ります


モーニング(哀悼を表す)ジュエリーとしてジェットの装身具は19世紀以前から作られていましたが1837年、時の国王ウィリアム5世が崩御された際はそれまで見られなかったほどの流行をみせました。これには人々の需要を安定的に満たすことのできたウィットビー産ジェットの存在が大きかったのです。旅館の亭主と画家による副業から始まったウィットビーでのジェット作りも19世紀半ばには50もの工房が町にならび、1873年にはその数は200を超えていたのです。

産業革命が起こり鉄道網が発達するとウィットビーのジェットは世界に広がるイギリスの植民地、欧州各国やアメリカなどに輸出され、イギリスのみならず世界的な名声を得ることに成功しました。

それでもジェットは今も昔も高級品。特に当時は庶民がおいそれと手に入れられるものではありませんでした。代用品としてジェットの粉末をゴムで固めたヴォルカナイト(ジェットのような輝きはありませんがマットな質感を楽しめます)、ボグオーク(泥炭地に埋まっていた為に黒色になったオークの古木。元が木だとはとても思えないジェットと異なり木の質感が残ってます。とても堅い素材です)、フレンチジェット(フランス産のジェットという意味ではありません。黒色硝子で作られています。硝子ですのでジェットよりも重く、触った時の手に感じる温度の違いー硝子らしい冷んやり感があります)などでモーニングジュエリーが作られていました。

ウィットビーでは素材の良さだけに頼らない高度な加工技術、優れたデザイン(芸術的感性を育てるために独自のデザイン教室が開設されていました)によって名声を確保してきましたが、それだけでなくこれら代用品がウィットビージェットとして売られることのないよう神経をとがらすことによっても名声を保つようにしたのです。

1861年の12月。クリスマスを前にしてヴィクトリア女王陛下の最愛の御夫君であるアルバート公がお亡くなりになります。女王は長い服喪に入り常に喪服を着て生活をするようになりました。女官や謁見する女性にも同じことを求め、ジェットも喪服に着けるための装身具として定められることになったのです。喪に服することが最大の美徳であるとされ、ウィットビーのジェットは隆盛の絶頂期に入りました。

ジェットが隆盛を極めたのにはもう一つ理由があります。史上初の産業革命を成し遂げ七つの海を支配し、陽の沈まぬ帝国と呼ばれたイギリスが最も繁栄していた19世紀という時代においてもなお平均寿命は50歳に達しませんでした(平均寿命が50歳になったのは1900年のことです)。乳幼児の死亡率も高く、現代に比べ当時の人は親族の喪に服していた時間がとても長かったのです。店主はロンドンのナショナルポートレイトギャラリーが大好きで、コンピューターライブラリーに保存された19世紀の古写真を見るのを楽しみにしています。モーニングドレスを着てジェットを身に着けた貴婦人の写真もよく見ることができますが、モーニングドレスに金やダイヤモンドの装身具など想像もつきません。人々がモーニングジュエリーとしてのジェットを必要とする社会的、歴史的な背景が19世紀ヴィクトリア朝の時代にはあったのです。

やがてヴィクトリア女王即位50年の式典を皮切りに喪が明け出し、人々が明るく華やいだジュエリーを求めるようになるにつれ、ジェットは急激に衰退していきました。隆盛を極めたウィットビーの鉱山も20世紀を迎える前に閉山してしまいます。

21世紀の現代、かつてのようにジェットは「幻の宝石」ではなくなりつつあります。中国産やロシア産の他にヨーロッパでもジェットを再び採掘しだしています。それでもアンティークのジェットには良質な素材が使われているということ以外にも、現代品には無い二つの偉大な価値があります。ひとつは言うまでもなく100年以上を生き抜いてきた歴史の証人であること。そしてもう一つは人の思いです。かつて誰かが実際に大切な人を偲ぶ気持ちと共に身に着けていたという事実です。

混じりっけの無い漆黒一色のジェットを使いこなせるのはお洒落の上級者です。喪の正装の際としてお使いになるだけでなく、お洒落の幅を広げるためのチャレンジにもぜひどうぞ。店主もあまり大振りでない、できればシンプルなデザインのウィットビージェットのロザリオを自分用に欲しいなと思っています(クリスチャンではありませんが・・・)。


一つのテーマでもそれに関連することは一つではないので、

深く掘り下げると関連する様々なことについても記述する必要があるのでどうしても長くなりがちです・・・

昨日に引き続きお読みくださりありがとうございました

ショップでもコラムとして載せていこうと思っています

でもちょっと長すぎるかも・・・

ジョンはウィットビーの旅館の亭主 [アンティーク]

ジェットといえばウィットビー。ウィットビーといえばジェット。同義語と言ってさしつかえないほどイギリス北東部ヨークシャー地方の海辺の町ウィットビーは良質なジェット(黒玉)の産地として商業的な採掘のとうに終わった21世紀の現代においてもなお高名であり続けています。

ジェットは人間との関わりがとても古い宝石で1万年前の石器時代の遺跡からもジェットで作られた装飾品が出土されています。ウィットビーにおいても紀元前1400年頃(青銅器時代)の遺跡からネックレスなどが発掘されています。やがて時代は下り紀元前43年イギリスは古代ローマ帝国に支配されることになります。ローマ人たちはジェットを「黒い琥珀」と呼んで珍重していましたが、当時から既にウィットビーは良質なジェットの産地として有名だったのです。

化石化したものとはいえ元は樹木であるため硬過ぎず(人間の歯と同じくらいの硬さ)、加工しやすいという特徴がありました。混じりっ気の無い黒一色なのに不思議と冷たさはなく、むしろ落着いた暖かみを感じさせてくれます。非常に軽く加工がしやすい、摩擦により静電気を帯びる特性がある、太古の時代の木が(ウィットビーのものはおよそ182万年前、ジュラ紀の頃であると推察されています)由来であるなどジェットと琥珀には共通点があります。でも両者には決定的な違いがあってそれは琥珀は木の樹脂が化石化したものであるのに対してジェットは木そのものであるということです。ただしこのことが判明したのは20世紀になって顕微鏡で確認されてからです。それ以前はジェットも琥珀同様樹脂が化石化したものだと考えられていました。

ヨーロッパがキリスト教化されて以降はジェットは十字架やロザリオ、変わったところでは聖地巡礼者の証(お土産)として作られた聖人像に使われるなどキリスト教会にとって非常に重要な宝石となりました。また民間においても魔除けとしても大切にされてきました。しかしやがて17世紀の宗教改革を迎えると偶像崇拝につながるものはことごとく否定され、教会とジェットの蜜月の月日は終わりを迎えます。

そして時代は更に下って1800年。ウィットビーの旅館の亭主ジョン・カーターと相棒で画家のロバート・ジェファーソンは地元ウィットビーで採れたジェットでロザリオやネックレスなどの装身具を手作りしていました。それぞれ本業があったので装飾品作りは副業。使う道具もシンプルにナイフとヤスリだけでした。

気楽な副業だったジェットの装飾品作り。やがてそんな彼らの作った作品が1ギニーもの高価で売れるという僥倖が起こりました。ギニーの名の由来はギニア産の金により鋳造された金貨のためです。現代では使われていませんが1ポンドに対して1シリング(=12ペンス)分価値が高く、一般庶民には殆ど無縁のものでした。ギニーは通貨としての流通が終わった後もイギリスでは美術品や宝飾品、弁護士への謝礼、不動産取引といった高価な取引をする際の単位として20世紀の1971年になるまで使われ続けていました。19世紀初期の当時、彼らの作ったジェットがいかに価値あるものとして認められていたかがお分かりいただけることでしょう。

このことですっかり自信をつけた二人は本格的にジェットの装飾品作りに乗り出すようになりました。1810年に最初の工場を建設し、道具も揃えて機械化を図りました。

機械化といっても現代のような全自動ではもちろんありません。ジェットはダイヤモンドと同じで「磨く」という工程が必要です。磨くことによって暖かみのある漆黒の輝きを放つのです。ジェットは一定に設定された力で高速に磨く方が人間がヤスリを手に持って磨くよりも綺麗に輝くのです。


*明日に続きます。


漆黒が美しいジェットが大好きなのでつい熱く語ってしまいました。ショップサイトに新しくコラムのコーナーを設けようと考えているのですがあまり詳しく掘り下げ過ぎると長過ぎてしまいますし・・・難しいところです。

知らない世界 [monologue]

NHK「仕事ハッケン伝」第8回 ザブングル 加藤歩 × 雑誌編集者

今日の夜8時から放送していましたがご覧になった方はいらっしゃいますか?

昔から雑誌が大好きなのでこれは見逃してはいけない!とリアルタイムで観ていました

お笑い芸人と日本一の発行部数を誇るNo.1中学生向けファッション誌

かなり異色組み合わせだと思いましたが加藤さんの意外なまでに真剣な仕事振りと、

中学生の女の子たちのリアルな世界に大変驚かされました

読者モデル(もちろん中学生)の撮影風景やイベントの様子も番組で紹介されていましたが、

みんな大人びていてとても中学生に見えず、言われなければ高校生と間違えてしまいそう

彼女たちの使っている言葉、学校で流行っていること

ファッションもカルチャーも今日の今日まで全く知ることのなかった世界

そしてそれはリアルタイムで動いていて常に新しいものへと変わっていく

「流行」というものの一端が見えた気がしました

雑誌作りも含めて驚くことばかりでしたが「今まで知らなかった世界を知ることができる」

たとえTVやインターネットのモニター越しだったとしてもそれはとても楽しいこと

改めてそう感じさせてくれる観ていて久し振りに面白いと思えた番組でした

先入観や偏見、凝り固まった自分の観念や昨日も書いた嫉妬など

「知る」を素直に楽しむのに邪魔なものはどんどん捨ててしまおう

100歳まで生きて自分自身が“アンティーク”になることが僕の夢のひとつ

たとえ御老体になっても命ある限り好奇心旺盛で「新たな未知」を求め続ける人でありたい


*再放送もありますのでよかったらチェックしてみてくださいね

NHKの番組Webサイトはこちらです→

夢中になれるものがあるのは [monologue]

とても素晴らしいことだと思います

たとえどんなことであっても

AKB48の選抜総選挙

NHKのニュースで取り上げられたのにはちょっと驚きましたが、

好きな人にはドキドキ、ワクワクの楽しいイベントだったのでしょうね

ネットを開くと相変わらず誹謗中傷の嵐ですが結局それは「嫉妬」です

夢に向かって頑張っている人

キラキラと輝いている人

メディアに出て活躍している人

自分にはないものを持っている人

それに対して自分は・・・と、

自分の現状と比較して嫉妬し、嫉妬することで自分をごまかし慰めている

だけどそれは醜い

そして罪深い

七つの大罪で最も重い罪は傲慢

嫉妬はその次に重い罪として戒められています

「だからこそ自分もそうなりたい!」という前向きな気持ちになれば良いのですが、

それは憧れが生み出すものであって嫉妬はマイナスでしかありません

何かを変えることは難しく結果も直ぐには現れません

それでも前を向いて歩いていけばやがて変化が現れ結果もついてきます

でも嫉妬はそれを妨害する

嫉妬でまみれた人が溢れてた社会は足を引っ張り合うばかりで何も発展していかない

だからこそ嫉妬は七つの大罪の中でも重い位置にあるのだと僕は考えています

投票が一人一票では無いなど問題点もあるかと思います

それでも夢中になれるものがある

対象がアイドルだって全然良いじゃないですか

何も無いどころか嫉妬でマイナスになっている人よりよほど素晴らしい

夢中になって好きなこと、どんどん楽しんでいってください

ジャンルは別ですが僕も僕が夢中になれることでこれからも楽しみたいと思います


早食いが [monologue]

身体の健康に悪いように

何でも早く簡単に手に入れられるものばかりで生活するのは心の健康にも悪いです

食べるもの、着るもの、身に着けるもの

安く安くとあまりにそればかりを求めていると、

いついかなる時でも最低の投資で最高の満足を得るのが当たり前と思うようになりそうで怖い

例えば格安航空会社のスカイマークエアラインズ

「スカイマークサービスコンセプト」がニュースで取り上げられていましたが、

あれは従来の航空会社の範疇には当たらない安い料金を売りにした会社なのに、

利用者が従来の航空会社と同じサービスを低料金であるにも関わらず求めたことによって、

生じたクレームやトラブルが業務に支障が起こるくらいに多発していたからだと思います

(文面はもう少し工夫する必要が有りですが)

ギスギスした世の中であることは程度の差こそあれ誰しも感じていると思うけど、

デフレ社会で限度を超えた安い物が溢れかえった結果、

最低の投資で最高の満足を求める人が増えてしまったことも原因のひとつだと思います

こんなデフレ不況の世の中で増税をするなんて狂気の沙汰以外の何物でもありません

それにも関わらず野田首相は口を開けば増税ばかり

マインドコントロールされたカルトの信者みたいで正直不気味です

「国民の生活が第一」はいったいどこへ行ったの?

選挙に落選して四年間素浪人で経済的に苦労した経験を今こそ活かすべき時では?


骨董ジャンボリー出店の告知です [アンティーク]

まだちょっと先のお話ですが

8月の3日(金曜日)から5日(日曜日)まで開催されます、

「骨董ジャンボリー」にホープアンティークス札幌が再び出店いたします!

会場は東京ビッグサイト、開催時間は10:00~17:00までです

*骨董ジャンボリーの公式サイトはこちらから→

ブースのポジション等詳細が決まりましたらまた御連絡させていただきます

前回、目印のつもりで着ていた白いジャケット

屋内で色も白とはいえ8月にジャケットは見ている方も暑苦しいかと思われますので、

何か代わりになるようなスタイルを考えないといけません

「かりゆしウェア」にも興味があります

クールビズとしてすっかり定着した感がありますし、

「かりゆし」とは沖縄の言葉で「お目でたい」という意味があるので、

フェアという楽しい場には合っているかもしれません

でも西洋骨董店の店主には似つかわしくない気がして・・・悩みどころです(笑)

美しい(?)パートナー [monologue]

「紹介しよう、彼女だ!」

「ね、猫?!」

「彼女は猫じゃないよ」

「どっからどう見てもただの猫だろ!」

「違うんだよ役所君、彼女はダイワニャンだ」



ワンさんも好きですがあまり大きいのは苦手なので・・・

パートナーにするならダイワワンより断然ダイワニャンです!

ダイワニャン編の最新CMがこちらです



“ダイワピョン”はさすがに思いつかなかったな・・・

唐沢さんの「甘いな」が妙に格好良いです

CMの方が番組より面白くなったのは・・・いつからなのだろう?

"雇用の劣化"か・・・ [monologue]

19:30から放映していたNHKスペシャル シリーズ日本新生

"雇用の劣化"を食い止めろ!をリアルタイムで観ていました

非常に重要なテーマであるにも関わらず放送時間があまりに短かかったです

徹底討論と言う割には述べられた参加者の意見も一部の人だけでしたし、

各々の立場から賛成か反対かを述べるだけで、

議論もかみあわないままで終わった、正直消化不良な番組でした

個人的には前々から考えていたことですが所得増加の策を本気になって考えるのと、

正規雇用と非正規雇用の待遇差の解消をするべきだと思っています

あとは「意識」の問題かな?経営者も管理職も一般社員もパートタイムも、

縦のつながりでも横のつながりでも

「一緒に働く仲間」だということを忘れてないだろうか?

「人件費」ではない、「使い捨て」ではない、ひとりひとりが人間なんだと

余裕が無いとか言い訳しないでそのことにもう一度思いをはせてみてほしい

この世界が変わっていくきっかけのひとつきっとになっていくはず

世の中を変えるには制度や政策だけではなく行動を伴った「意識」が必要なのですから

出会い [monologue]

「自分が正しいと信じなければいけないことは分かっているの。
だけど、他の人が私を愛してくれないのなら、死んだほうがまし。
ひとりぽっちは嫌よ」

「大丈夫よ、ジェーン。人がどう思っても、
あなたの良心が正しいというのなら、必ず味方は出来るわ」

小説、『ジェーン・エア』の一節です

自分という人間は世界に一人しかいないけど

この世界で自分は一人ぼっちではない

そう感じさせてくれる人たちとの出会い

生きていてこれほどうれしいことはありません

あらためてそのことに思いを馳せています

感謝とともに

自分も・・・誰かにそう思ってもらえる人間でありたい

世捨て人に憧れた時期もあったけどやっぱり無理

苦い思いもあったし思い通りにいかないこともあるけど、

人の中でこそ自分は生きていきたい

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